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From Research Inquiries

2007年03月01日

AMS-A-8625がキャンセル、MIL-A-8625が更新。DODとSAEに何があったのか 

弊社が2001年に行ったMIL-A-8625とAMS-A-8625(ともにANODIC COATINGS FOR ALUMINUM AND ALUMINUM ALLOYS)のどちらが最新版なのかという調査は、当時DODからの回答では今後SAEと調整するというものであった。そしてその結果は従来からの予想に反してAMS-A-8625がキャンセルとなりMIL-A-8625が生き残ることになった。それも新しくAmendmentが発行された。DODとSAEの調整はどのように行われたのであろうか。


MIL-A-8625 と AMS-A-8625
当時このMILスペックがAMSに移行されたという話があるので調べて欲しい、とあるスペック・ユーザから調査依頼があった。そこで、さっそくDODISSで最新版調査をしたところ、このMILスペックはF版がACTIVEとして掲載されていた。一方SAEに確認したところ、「すでにこのMILスペックはAMSに切り替わっており、その時点でMILスペックはCANCELされている。このAMSが現在ACTIVEである。」との回答を得た。そこで、DODの当該MILスペック担当者に以下のような質問をした。DOD担当者からは以下のような回答を得た。

Q1:利用者はどちらのスペック(スタンダード)を契約上使用すれば良いか?
A1:双方ともACTIVEなので、どちらも正式に使用できると思われる。

Q2.このAMSはDOD Adopted (国防総省採用規格)か?
A2.現在このAMSはDODは採用していない。

Q3.内容を比較するとまったく同一に見える。SAEによれば、このAMSはMILスペックのCANCELを見越して当座の措置としてコピー版を発行したとのことであるが。
A3.このAMS番号はMILスペックのそれと同一番号である。このことはSAEの方針である「逐語的」変換(Word For Word Conversion)を意味している。

そのうえで、DODのMILスペック担当者は以下のような回答を付け加えた。このMILスペックは現在「ACTIVE]である。SAE委員会は逐語的な変換をしてこのAMSを発行したようであるが、DODとSAEはこの件について調整を取っていなかった。その結果、現在のような混乱をまねている。そこで、近々SAEと話し合いをしたうえで、解決したいと考えている。

解説
そこで今回改めてこの2つのスペックを調査したところMIL-A-8625は2003年9月15日に最新版がF(1)となっておりActiveとなっている。またAMS-A-8625を調査するとこれも2003年7月付けでA版が発行され、なんとキャンセルとなっていることがわかった。ということは上記のとおり、その後DODとSAEの話合いがもたれ、結果においてSAEのAMSをキャンセルすることで事態を収集することになったと推測する。そして当時のMIL-A-8625F版を修正して、Amendmentを発行したわけである。実際何があったのかは不明であり、プロセスが公表されたわけではないが、結局はDODがこのスペックを民間に移行することをやめ、新たに修正して現在でも運用しているということになったわけである。

問題を提起することが大切である。
ところで、ここで重要なことは利用者の立場から内容の確認を必要に応じて問題を提起する必要があると言うことである。勿論、ひとつのスペックが改版されたり、廃止されたり、また民間の規格に代替されたりする裏側には作成者側に、如いてはそのスペックや規格に絡んだ多くの関連団体や企業等の事情というものが反映されているわけで、利用者にもそれなりの主張する権利というものが認められていて、それが「知ることの権利」であるということになる。ともすれば受け身がちなこういった、DOD調達文書の入手や記載された内容の確認、問題提起などを出来る限り積極的に推し進めていくことが必要ではないかと考える。それが如いてはDODの求める民間活用、コスト重視の政策の一部ではないかと思う。未調整であった案件がDODとSAEの間でどう調整されたかは不明である。しかし弊社からの問題提起がそれに値したものであったことは確かである。


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