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2007年02月12日

米軍の賢く、早く、安く調達する方法

米軍の最新後方システム事情 その2

米軍には業者直送方式(DVD)と連携させた認定業者リスト(QSL)が存在する。これはどのようなものなのか。賢く、早く、安く調達する方法として編み出されたこれら独特の調達システムについて触れておきたい。今回は米軍の最新後方システム事情 その2として最近の米軍調達ジャーナルからその要約を紹介する。


業者直送方式(DVD)と連携した認定業者リスト(QSL)の整備

フィラデルフィア米軍供給センタ(DSCP)は常に生産性の向上と後方システムの強化を図っている。戦闘を支援するためには最も重要であるからである。在庫がコスト要因になることは早くからわかっていたDSCPでは、納入業者が契約する際の方法として、業者直送方式(DVD)と呼ばれるプログラムを模索していた。しかしDVDを実行するにあたり大きな障害があった。要求性能を満たしているかを検査する従来のプロセスは時間と経費がかかっており、それを如何に割愛できるかということである。その解決策としてDSCPは認定業者リスト(QSL)を整備した。

QSL概念

QSLの概念は「技術的な要求(Technical Requirements)を満たす物品は最大限に保証する」という民間の考え方を見習うことにある。特にDSCPでは物品ごとに工学的な基準(Engineering Criteria)を設けて適用している。そしてこの基準を認定業者(QS)、すなわち良質な物品を常に製造する業者に適用させている。DSCPはメーカ(manufacturers)や代理店(distributors)を

調査や監査を通じて実証し、QSLに加入している。いかなる企業でもDSCPの基準に適合していればQSL加入が認められる。QSLプログラムは契約の初期時間を削減し、国防後方支援局(DLA)全体のコスト、すなわち検査や製品試験、倉庫機能、運送コストおよび受領検査などのコストを削減した。DSCPはQSLを利用することで早く、安くつくことを証明した
 
QSL実験プログラム


QSLを実証するために実験プログラムとして300件の実行可能なナショナル物品番号(NSN)をもつ鉄鋼材が選択された。鉄鋼材が選ばれた理由は、一般に金属材は倉庫外に放置されるために、同プログラムの施行により悪化を防ぐものと思われたからである。そのうえ、同プログラムはまさに請求元のニーズにあった鉄鋼材を納期どおりに納品するように計画されていた。DSCPは民間セクタの協力を得て、どのように成し遂げればいいかを研究した。QSLチームは鉄鋼材メーカを認定するための工学的な基準を確立した。成功への鍵は健全な基準の創生である。

DLA本部は1991年にこのQSL活動を承認した。DSCPの具体的な活動は計画を公表し多くの鉄鋼材メーカの出席の元、予備認定作業にかかった。このプログラムの経験は成功し、全ての金属材に広がる結果となった。電子見積の利用で応札(Solicit)が強化された。連邦供給グループ(FSG)95は現在

16,384件のNSNからなっているが、2004年の6月時点では171社の認定メーカが存在している。DVD方針とかみ合わせた、QSLプログラムはDSCPにとって、金属材調達のために平均200日という納期削減をなしえた。そのうえ、コストリカバリ率が48%から10%以下に削減することができた。

金属材プログラムの成功により、DSCPは認定メーカリスト(QSLM)や認定代理店リスト(QSLD)といった概念をも導入した。

 
QSL認定の評価方法

供給メーカはQSLプログラムによる認定方法を評価している。認定候補者はDSCPからQSLの技術的な基準を入手し、研究した。そして、彼らは品質管理マニュアルに沿ってDSCPに応募した。DSCPは供給メーカの提出した技術基準の資料や最新の監査内容に沿って評価した。そのうえDSCPは現地調査の導入を採用した。民間の手法を採用するために、監査データの使用を採用した。

問題が見つかった場合は、供給メーカは修正資料の提出を求められた。DSCPの評価プロセスは厳正で、応募総数の60%しか認可されなかった。一度供給メーカがQSLとして認定されると、DSCPのネットによる応札に呼応する機会が与えられた。物品が発送された後は、供給メーカの承認した品質管理方法が請求元において行われなければならなくなる。DSCPは不定期な監査をおこない、供給メーカの支援能力(traceability)を監査する。またメーカは3年ごとに再認定を受けなければならない。

DLAによる調達は自動化されており、QSLプログラムはウェブ経由でおこなわれる。ウェブサイトを通じて、請求元はリアルタイムで承認されたメーカを閲覧でき、メーカの認定状況や、地域内にある新しい業者の発見やQSL応募フォームや個別物品の基準やリンクサイトを通じて関連プログラムの内容を知ることができる。

QSL概念の施行は製品仕様や基準には影響を与えない。それは、仕様はQSLの使用を必要としていないからである。企業が一度認定されると、企業が承認された生産プロセスを使用する限り、この認定は企業が生産するすべての物品に適用されるからである。またISO9000の認定基準と違い、DSCPには認定費用を支払う必要はない。QSL概念はDVDやQSLM/QSLDを施行することで取得活動を強化するためにすべてのチームにより形成される。請求元は、まさに必要とする物品を、必要とする時間に、もっとも安く受け取ることができて、大いに満足することは疑いのないことである。

DSPジャーナル7・9月号

 

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