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2016年08月14日

【MILスペック認定品の基礎知識】

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現在のMILスペック認定品は認定品データセット(QPD)に収録されており、ユーザが長期間にわたり、安心して調達するためのMILスペック正規品あるいはその情報源が掲載されている。認定品は安定した設計による製品が使用され、継続的に運用できるように考えられているわけである。そのうえ実用的で法外な試験をすることなく、個々の認定品コストを引き下げる要因ともなっている。こうして確立された認定要求を満たしている製品が掲載されるのがQPDと呼ばれるMILスペック認定品情報である。今回は改めて、基礎知識としての新しいMILスペック認定品のありかたを紹介する。(DCメール 2016年8月15日 No.419)


■MILスペック認定品の基礎知識


MILスペックにおいて、認定とは取得とは独立して、取得の事前に行われる処理のことである。そして、認定の目的とは製品が要求に適合していることを試験によって確立することにほかならない。言い換えれば、MILスペックにより認定品を製造する業者の能力を、証明することでもある。試験によって承認された製品は認定品としてに認定品データセット(QPD)に掲載される。また承認された製品は認定業者リスト(QML)に掲載される。世界中のユーザはこの公開されたQPDやQMLを参考にして、安心して使用ができるというわけである。


ところで米国防総省(DOD)認定プログラムの目的は製造業者が満足のいく性能証明を事前に試験をすることで要求仕様を満たすことにある。事前に認定品とすることで、取得リードタイムを削減できるからだ。また初回品の必要性を排除することによって、その試験費用をも削減することになる。試験は非常に高価であり、また特に重要である試験を実施するための時間をも節約することは非常に重要なことなのである。


DODの言葉を借りれば、認定とはエンジニアリング・リスクとの関係を最適化し、品質保証コストや信頼性の継続的な可用性を介して準備を改善し、実行可能な供給元からの製品や信頼性要求を確立して、取得前にメーカーの能力や品質向上に対して長期的な関係を確立することにあるとしている。また、国防総省認定プログラムはすべての要求スペックに準拠しており、製品性能が維持されている。


QPDに掲載された製品、即ち認定品とはどういうことであろうか。認定品とは、現在製造されていることを証明し、またメーカが製造プロセスや材料を(勝手に)変更していないことを証明するものでもある。そしてもしメーカが何らかの変更を行う場合は、新しい試験結果を提出することが義務付けられているのである。


ところで、考え違いをしているユーザやサプライヤーがいるようだが、このQPDには、すべてのMILスペック、すべてのMILスペック部品、あるいはMILスペック・ビジネスを行うすべてのメーカーが含まれているわけではない。理由は要求元からの認定要求のあるMILスペックに制限されているからである。言い換えれば、認定品を要求されたMILスペックの範囲でのみ、認定メーカーによる認定品が記載されているにすぎない。その数は740件に過ぎない。(注:本日現在。DOD調べ)この数はMILスペックが3万件近くあることからして、ほんの一部のMILスペックや製品に限られているというのが現状である。しかし、ゆえに世界中のMILスペック・ユーザーにとってはまがい品を排除できる、安心して使用ができる誠にありがたい存在なのである。


現在、すべての認定品情報、認定企業情報はQPD内に位置し、閲覧することができ、当該MILスペックがキャンセルまたは認定要求を除去するなどの改訂がなされた場合は利用ができなくなるように仕組まれている。であるから、QPDで認定品や認定業者を見つけることができない場合は、認定が取り消され、認定要求を削除するために改訂されている、あるいは現在再認定中である可能性があることを知らなければならない。


その意味において、これら認定品情報の管理は重要である。以前までは、PDF化された認定品目表(QPL)が、掲載されてきたが、現在ではその作業はすべて直接QPDに入力され、準備作業により変更を公開すると、最新情報はすぐにインターネットを通じて通知されるようになっている。この以前のQPLはPDFファイルとしてダウンロードすることができ、紙文書として公開された。しかし、そのための準備作業や紙文書を公開に関わるリードタイムが、製品やサプライヤーがQPDに追加された場合、その変更時点と利用可能とされたときとの間にタイムラグが生じていた。これが現在のQPDに切り替えた最大の理由であった。


認定の具体的な要求は、その仕様書に記載されている。認定作業は、常時、最新状態を維持するために、追加手順を公開することがあるが、これらは製品によって異なる。当初、製品と製造工程が認定された後、定期的に再認定または再試験が必要になり、メーカーまたはサプライヤーの関係者は再認定を保証するための製品設計や製造において変更が発生していないことを届け出する必要がある。


もしメーカーやサプライヤーが、認定品の生産を停止したり、製品に変更があった場合、製造業者は、新たなテストデータを提供しなければならない。例えば潤滑剤などの一部の製品は、5年ごとの再認定を義務付けられているが、認証作業によってはこの期間は延長または短縮され、他のほとんどの製品は、24か月ごとに再認定を必要としている。


そして、この再認定作業を怠ると、ご存じのとおりQPDにおいて認定品が青信号から、赤信号にかわりユーザーは認定品として採用できなくなる。また、製造業者は、製品(例えば、設計変更、材料の変更、または製造プロセスの変化)への変更を報告しなければならないが、それは例えば、メーカーは製品を生産する工場の場所が変わったことも報告しなければならないのである。


このようにすべての認定品情報や認定品メーカー情報がデータベース化され、関連する情報とともに管理されるようなった。その意味でQPDは、より早く、より正確な、そして最新の認定情報をしかも効率的に提供できるようになったといえよう。現在では、MILスペック認定品情報がリレーショナル・データベースとして編成され、すべての認定情報を持つことにより、QPDはより精度の高いMILスペック品の認定情報の提供を可能にしたのである。

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