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2015年04月14日

【MILスペック研究②】

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―認定品調査と認定制度―

データクラフトの認定品調査は多くのプライム・ユーザにとって重要度が高くまた慎重に扱われている。その理由はこれらユーザにとっては認定品であるか否かが取引に重大に関与し取得業務に多大な影響を与えるからで、これらわが国の代表的なユーザは認定品以外は使用しないからである。また認定品メーカが自社製品を認定済みと回答してもプライム・ユーザの意思決定機関では信用度や精度は低い。DODなどの公的機関による認定認証がないと使用できないとしている。データクラフトの認定品調査は精度が高いと評価されるのはこれらのユーザが求める回答を提供するからである。( DCメール 2015年4月15日 No.387)


認定調査と認定制度

わが国の防衛装備品にとってMILスペック認定品は最強であると言えよう。わが国の代表的な装備品ユーザによれば認定品以外は使用しないと言っている。それは米国防総省(DOD)が厳しい環境の下で高信頼性を発揮する部品や材料を予め登録しておき常時使用できるように準備しているからだ。当然その審査は厳しい。申請メーカは装備品だけではなくその製造プロセスや材料も吟味されなによりもメーカ自身が質される。しかしそれだけにメーカにとっては垂涎の的である。わが国のメーカは高品質な製品を製造することに長けておりその意味においてもMIL品認定の取得活動が静かに始まっている。


MILスペックの認定制度は製造業者が自らの製品やプロセス、材料を米軍による性能、品質、信頼性などの要求を満たすことを実証するプロセスである。DODの品質支援システムと管理職員は認定の場所および業務を保証するために製造業者の施設の現場監査を行う。これは文書やデータ、可視プロセスや試験を検証し納入材料から装備品出荷までの製造フローを検証し職員とのインターフェースによって達成されているのである。


個々の認定要求は一般に適用されるMILスペックと規格に規定されている。認定作業が正常に実行された後製造業者の製品、プロセスおよび材料は該当する認定品目表(QPL)や認定業者表(QML)に記載されるのである。


QPLは安定した設計や構成を備えた装備品に使用され、それによって高額な試験コストを招かずに個々の製品に認定を与えることができる。 認定はさらに余分の初回品試験の必要性をなくすことにより試験コストを縮小することも可能にする。要するに認定とは計画実行する危険性と品質保証の関係を最適化し実行可能な供給源からのもっとも信頼できる装備品の連続的な有効性によって準備を改善し業者の取得に先立つ能力の証拠としての要求を確立し、標準化し、要求および連続的な装備品の品質改善への適合を保証すべき供給源との長期的な関係を築くことを意味しているといえよう。


このように認定とは取得に先立ち取得とは無関係に行なわれるプロセスのことである。一般に装備品は要求に一致することを試験によって確証されるか、あるいは認定品の製造業者の能力を立証するかである。そこで認定された装備品はQPLに掲載され監査プロセスによって承認された業者はQMLに掲載される。これらの記録は認定品目データベース(QPD)として電子的にDODに保管されるのである。


そこで装備品はMIL品としての性能、品質、信頼性の要求を満たすことにある。 QPLとQMLは多数の世界中のユーザに公表され結果として世界中の可視性を取得することになるのである。それは品質と信頼性と同様に歩留まりを向上させることができる。また認定装備品の製造業者として世界的に認識されることになる。またすべての認定試験が低減される。その結果顧客や政府機関の信頼を高めることができるのである。認定はさらに初回品試験の必要性をなくすことにより試験コストも縮小する。試験が非常に高価で長い時間をとる場合それは特に重要となろう。


DODでは多くの新しい分野でメーカやユーザが新技術や新製造手法を活用できるように推奨している。この改革はコスト削減の観点や品質と信頼性の増加、短縮納期サイクルまたはシステムの後方支援増加などのユーザの利益になる。またDODではこれらすべての改革が必要な品質と信頼性レベルが危険にさらされていないことを保証するために再検証され、そしてシステム要求が維持されている。


このDODによる認定品アプローチは基本的に製造業者が管理され技術的に高品位の装備品を生産し、政府から最少の監督で "世界的な"製造業者として競争するために十分に健全であることを検証することにある。そこで製造業者はプロセス管理および継続的な改善により高品質の製品を製造することが最善の利益になるのだということを理解しなければならない。企業はもはやスペックを満たすだけでは世界市場で生き残ることはできない。上記のすべての特筆された取り組みは認定プログラムに最適な実践と柔軟性を注入するようなツールとして採用されているのである。


今日の我が国の防衛産業界にとって最新版MILスペック等に適合した認定品の取得は必要不可欠なものとなっている。しかし現実には個々の最新版QPLの維持が非常に厳しい状況にあり、これらを取得するユーザにとっては認定品の取得をどうするかという難しい問題に直面している。
データクラフトの認定品調査を求める理由はここにある。ユーザはメーカに当該装備品の認定証の提示を求めることで解決できる。しかしユーザはあくまでも認定品を取得する義務がある限り認定品を確保しなければならない責任があるからである。


一般に認定品の有効期間は2年間である。潤滑材のように5年の有効期間の分野もある。メーカは有効期間が切れる前に再認証の申請手続きをしなければならないことは言うまでもない。


ところでDODは2006年からQPD( 認定品データセット )と称し従来の紙媒体や電子化したPDFのような媒体のQPLやQMLをやめ新しく認定データセットと呼ばれるデジタル・データに変換してリアルタイムに認証情報の提供をするようにした。


そこでDODはQPDの特長としてメーカやユーザに認証済は青信号(GREEN)、要認証は黄信号(YELLOW)、認証切れは赤信号(RED)を明示することでその旨を知らせている。以前青であっても今になって赤に変わることは往々にしてありこの信号表示はこのように状況の変化を知らせるのが目的でもあるとしている。


REDとして認証切れ(overdue)の製品は認定品ではないので検査で合格とはならず、保留扱いとなり認定品扱いとはならない。そのため、ユーザは急遽DODあるいはメーカにその旨を確認しなければならない。ここでもユーザの依頼でデータクラフトの調査が活躍している。


この原因の多くは認定品メーカが認証更新を怠ったことが挙げられる。またDOD側との意思の疎通ができていないケースもある。認証更新は定期的に行われ、メーカは引き続き認定品として登録することを望む限り、再認証のための監査を受け、更新情報の手続きをDODに行わなければならない。DODによれば認証手続きはすべてメーカ側の責任となっている。


このようにユーザは信頼性を高めるために認定品の調査精度を高めることが重要である。ユーザが認定品を取得することは取引先との信頼関係を強化することになり、安定した装備体系すなわちレディネス(即応性)の実現を可能にするからにほかならない。最後にデータクラフトが扱ったメーカ責任やユーザ責任が問われる調査事例を以下に紹介する。


当該パーツ番号はQPL承認されていない。
某メーカは自社のパーツ番号XXXXがMIL-DTL-53039の認定品として認定済みであると言っているがDODは認定書を送付していないことがわかった。しかしデータクラフトの調査により調整され、その結果認定書が交付された後で次回のQPLにリストされることがわかった。しかしながらDODからは現在QPLにリストされていない限り認定されるまでの間は、取得ユーザは取得製品の認定受理に責任をもたなければならないとされたのである。


ユーザはメーカに認定証の提示を求めることができる。
ユーザはQPL-81706に認定された最新版スペックに対応した認定品を取得したいと考えているが某メーカが認定資格を与えられたことを保証するQPD上にリストされていない。そこでデータクラフトはDODがメーカへの正式認定書( Letter Of Authorization )の送付を確認したことで依頼したユーザは安心して認定品を取得できた。


ユーザにとってメーカ自身の回答は信頼度が低い
FED-STD-595は色指定の規格であるが、ユーザはある指定色を必要としたところ当該色はQPLに記載されていないことがわかった。そこでユーザは仲介業者を通じて調査したところ認定証が付与されているという情報を得た。しかしユーザの審査機関はその情報で取得を決定することはできないとした。メーカ自身の回答は信頼度が低いからだ。そこでデータクラフトは調査を通じてDODもその事実を肯定しそのエビデンスを入手することでユーザは認定品として取得することができた。


取得ユーザは認定受領の責任がある。
SAE-AS5272は材料認定を要求をしている。当項には潤滑剤はこの規格のもとで適用可能な認定品目表( PRI-QPL-AS5272)にて供給されるものとするとありさらに発行日の2年後に有効と
なるものとするとあった。そこでデータクラフトはSAE規格委員会に図りユーザはPRIによって認定されるまでの間取得製品の認定受理に責任をもたなければならないということを伝達した。


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