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2015年02月01日

【MILスペック製品の研究ブーム】

ー急増するMILスペックへの調査依頼ー

最近MILスペックに関する調査依頼が増加している。MIL品にするためにどうしらいいか、自社製品に該当するMILスペックは何か、どうしたらMILスペックに準拠した製品を販売できるかなど調査の目的は様々である。しかしMILスペック認定品も含めてわが国のメーカーがMILスペック製品市場に魅力を感じ始めているのは事実である。それは何よりも競合品との差別化であり、またヘビーデューティ(超堅牢)品への新たな市場開拓にもつながるからである。そこで今回は最近のわが国メーカーのMILスペックに向けた新しい製品開発動向について注目した。(DCメール 2015年2月1日 No.382)


■MILスペック製品の研究ブーム。

現在MILスペックは約3万件存在する。MILスペックといっても内容は様々でそれこそ人工衛星や航空機などの部品から需品である被服や食料品、建築資材などの一般品に至るまでありとあらゆるものが存在するのである。そこで当然ながらMIL品にするためにどうしらいいか、自社製品に該当するMILスペックは何か、どうしたらMILスペックに準拠した製品を販売できるかなど調査の目的は様々でまたその研究方法も大きく異なる。

弊社ではこういったユーザのために年間を通じた情報提供やまたスポット的な調査依頼を受け付けている.

そもそもMILスペック製品を大別すると次のようになる。

■MILスペック民間品
■MILスペック準拠品
■MILスペック装備品
■MILスペック認定品

まず需品などの民間品であるがこれらは主にCID(民間品記述票)形式のMILスペックに掲載されており、たとえば試験方法などは民間規格が採用されている。これはコスト軽減策の一環としてMIL品特有の基準や試験を採用せず民間における需品の規格やスペックが使われている。それでも装備品の一つとして運用されるために市場で見かける製品とは異なる。建材や被服、食料品や文房具など呼び出される仕様や試験基準はJIS規格ではなく米国における各民間工業規格や国際規格が主体となる。

次に自社製品の特性に合わせてMILスペックの試験方法を選択するMILスペック準拠品につい紹介する。例えばMIL-STD-810GのXXX試験に準拠したことを製品仕様書や説明書に記載してその製品の信頼性や堅牢をアピールしているような場合である。

もともと準拠品とは防衛装備品あるいは民間製品の環境応力の影響を検討するために用意されたもので具体的には調達契約や工学的な試験方法について成果に基づいた環境調製のプロセスについて言及している。

体系的にみて様々な環境要因は装備品の耐用年数にわたって特定の有害な影響を考慮しなければならず防衛や民間用に開発された全ての装備品や製品に適用される調達や資材の変更およびユーザとの相互運用性のニーズを満たすため共同開発の機会を与える。

MIL-STD-810は防衛装備品のための温度・湿度、高度、振動、衝撃など過酷な環境条件に即した試験室による試験規格であるが昔から民間製品の高信頼性化のためにも大いに役立ってきた。

MIL-STD-810は車載用機器やノートパソコンなどヘビーデューティ(超堅牢)製品として耐衝撃性や耐振動性強化をうたってきた。今日民間製品は益々軽・短・薄への画期的な技術革新も手伝ってさらなる屋外利用( フィールド・ユース )に多様化している。そこで堅牢さを売り物にする多種多様な民間製品がこぞってMIL準拠品としてMIL-STD-810の研究に余念が無い。

事例としてMIL-STD-810準拠品の宣伝文句を紹介する。なおここでは単に事例としてそのまま紹介するものであり、その内容や表現について論ずるものではない。

■厳密かつ過酷な仕様として有名なMIL規格に準拠した耐久性・ 防滴性・防塵性を備えており、通常の用途ではまず壊れることがないといっても過言ではない堅牢仕様となっている。

■耐久性に優れ、米国の軍用規格( MIL-STD-810 )のテストでその強度が実証されたボディ、粉体塗装の底部、防水設計キーボ ードなど、全体をスタイリッシュに強化。

■MIL-STD-810G準拠した厳密かつ過酷な仕様として有名なMIL規格に準拠した耐久性・防滴性・防塵性を備えており、通常の用途ではまず壊れることがないといっても過言ではない堅牢仕様となっている。

■クラッシュ・テスト Peak Acceleration 75gで8から13msec80Hzの周期で+75Gと-75Gのショックを13msecかけ9.1Kg以下の製品なら76cmからの落下と7.72m/secのショック保存時は1.22mからの落下。

■当社技術実験室において下記の試験を実施、試験後も正常動作することを確認。( 注 )本試験は記載の条件下における商品の無破損、無故障を保証するものではない。

■【自由落下試験】( 非動作時:合板 ) MIL-STD-810G 各面・辺・角の計26方向に対し、120cm落下、90cm落下を実施。

■【耐振動試験】( 非動作時 ) MIL-STD-810G 前後・左右・上下に1時間かけて振動を与えつづける。持ち運び及び車での移動時の振動を想定20Hz~1000Hz:0.04G2/Hz 1000Hz~2000Hz:-6dB/オクターブ1時間/軸( 前後、左右、上下 )

■アメリカ国防総省が制定するアメリカ軍の物資調達規格MIL―STD-810Gに準拠した専用ケースを限定で発売する。

■アメリカ国防総省が制定したMIL-STD-810G Method 516.6-Shockに準拠した独自規格に
おいて、高さ1.22mから合板( ラワン材 )に製品を閉じた状態で26方向で落下させる試験を実施している。

■これらのテストは参考のために実施しているものである。絶対に壊れないことを保証しているわけではないのでご注意ください。また、ご自身でテストをされる場合は自己責任において実施してください。

■米国の軍用規格( MIL-STD―810G )テスト済なら、極度な温度差、振動、ほこり、および高度な場所での使用からマシンを保護している 。

■アメリカ国防総省が制定した、アメリカ軍が必要とする様々な物資に対する調達規格で、規格MIL-STD-810Gは気圧の低い場所での操作( 4000ft,7000ft )や、燃料が気化した状態での使用、塩水噴射など、様々な耐久テストに合格したものに与えられる規格である。

米国防総省(DOD)は近年米国内での認定品の生産に留まらず、取得改革や世界経済の変動により海外諸点での生産活動を推進している。DODの武器システムには電子・機械部品が満載されており、適正なシステム性能を維持するために正常な機能が発揮されることが求められる。

それぞれのMILスペックには専門の制定部門があり性能要求を策定している。そしてMILスペックが制定され発行されると必要に応じた認定部門は装備品を供給するメーカの選定を行い認定を行うことになる。現在約900種類におよぶ認定品はMILスペックのなかでも最も厳しいMILスペック装備品といえるだろう。

この認定作業はQAのアセスメント、すなわち製造メーカの認定システムや生産能力、試験方法などといったMILスペックに準拠した性能を発揮する製品を保証するための評価試験を行うのである。

この評価には細部にいたるドキュメントや製造プロセスの調査や現地での監査などが含まれる。この認定プロセスが終了すると製造メーカの品質システムや生産設備、テストラボといったものが生産能力ありとして認定されるのである。

メーカは認定された部品製造プロセスを用いて、テストラボでMILスペックに要求される認定試験を行う。その試験結果はQAに報告され、合格審査を取り付けることになるのである。QAはその部品がスペック要求に適っていることが確認されると、その製品およびメーカは認定品目表(QPL)や認定業者表(QML)に登録される。現在ではこれらQPLやQMLは認定品目データセット(QPD)と呼ばれ世界中のユーザに公表されるのである。


 
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