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2014年11月16日

【新・国防総省お墨付きMIL-STD-810G(1)】 

-6年ぶりに変更された超堅牢試験規格ー 

今年になって超堅牢試験規格で有名なMIL-STD-810Gが大幅に変更された。大げさな見出しでスマホ用ケースなどの宣伝文句が巷にあふれてから年月が経ったが、この超堅牢試験規格MIL-STD-810Gは6年ぶりに変更通知(Change Notice)が発表されその名もMIL-STD-810G(1)となった。G版は約800ページからなったがG(1)版は1000ページを超す大幅な増加ページとなった。添付は各試験ページ増加を表したものである。(DCメール 2014年11月15日 No.377)
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■MIL-STD-810準拠品はどう変わるか


MIL-STD-810は防衛装備品のための温度・湿度、高度、振動、衝撃など過酷な環境条件に即した試験室による試験規格であるが、昔から民間製品の高信頼性化のためにも大いに役立ってきた。MIL-STD-810は車載用機器やノートパソコンなどヘビーデューティ商品として耐衝撃性や耐振動性強化をうたってきた。今日、民間製品は益々軽・短・薄への画期的な技術革新も手伝ってさらなる屋外利用(フィールド・ユース)に多様化している。そこで堅牢さを売り物にする多種多様な民間製品がこぞってMIL準拠品としてMIL-STD-810の研究に余念が無い。

今回は2008年10月31日にG版となって以来初めての大幅な変更であるG(1)版として1000ページを超える膨大な規格文書となり添付のごとくG版に比べると200ページ以上の増ページとなった。29種類におよぶ試験要求ページはどれも記載が増えているが特に振動(Vibration)試験は93ページから
180ページへと大幅に増加した。

ところでMIL-STD-810はもともと通信機器や計測器、コンピュータ、携帯端末など精密装備品のうちフィールド・ユースにおける堅牢さをうたってきたが、ここにきてあらゆる分野の製品のうち特に堅牢さを売り物にする従来製品との差別化としてMIL-STD-810準拠品が出回り始めている。弊社ではこれらMIL-STD-810に関する調査依頼や翻訳などをうけており、今後とも多くのニーズの発掘に努めている。そこでここでは改めてMIL-STD-810の目的や用途について簡単に紹介する。

■目的

この規格は防衛装備品あるいは民間製品の環境応力(ストレス)の影響を検討するために用意されたものである。具体的には調達契約や工学的な試験方法について成果(パフォーマンス)に基づいた環境調製(テイラード)のプロセスについて言及している。またこの規格は3部構成からなっており、各部では装備品等が設計、試験および評価における環境条件を調製することが謳われている。

■用途

体系的にみて様々な環境要因は、装備品の耐用年数にわたって特定の有害な影響を考慮しなければならず、MIL-STD-810では防衛や民間用に開発された全ての装備品や製品に適用される調達や資材の変更およびユーザとの相互運用性のニーズを満たす共同開発の機会を与えている。

この規格の第1部では、衝撃や振動等環境応力に耐えられるシステムを取得するための規準に合わせたアプローチを展開している。また環境工学の観点からユーザのニーズを満たす装備品や製品を取得するための基本的なプロセスを図解している。

第2部は、個別環境向けに調製されたプロセスとして不可欠な部分である。調製(テーラード)については、環境応力データや臨床検査方法などが含まれている。各方法に含まれる環境データは補助となるが、その耐用年数を通じて遭遇する環境応力を定義するために排他的に使用すべきではないとしている。また特定の材料とその定義されたライフサイクルに合わせて分析や試験にエンジニアを支援している。

第3部は、気候条件の現実的な検討のための計画ガイダンスを提供し、世界中での様々な気候地域でのライフサイクル全体で使用される材料の開発、試験、および評価などを取り上げている。それはこの規格が意図した使用の分野で、そのライフサイクルを通じて発見される可能性が高い環境条件の下で適切に実行する材料開発の目的を達成するのを助けることを意図している。


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