公共スペック・公共規格 Consulting & Support Company アラート、最新版管理、調査、翻訳、取寄せサービス
TOP > On Topics > 【なぜ日本とNATOなのか】

On Topics

2014年09月16日

【なぜ日本とNATOなのか】

ー求められる装備品共通化への道ー

Photo-NCS%20College%202014.jpg

この5月にNATOを訪問した安倍首相はNATOとの関係強化を表明し次のような演説を行った。「私が進める地球儀を俯瞰する外交において同盟国である米国と共に欧州諸国は基本的価値を共有するパートナーです。そしてNATOは価値に基づく同盟を掲げてまた大西洋を越えて米国と欧州を結ぶ同盟です。地球儀を俯瞰する日本。世界の平和と繁栄に向けて積極的平和主義を実践する日本。その日本にとって基本的価値を共有するNATOは必然のパートナーなのです。」そこで今回のブログはわが国のNATOパートナーについてこのほど筆者が出席したNATO研修会(NCS)を通じて紹介する。( DCメール 2014年9月15日 No.373)



■なぜ、日本とNATOなのか

この5月のNATO訪問において安倍首相は次のような演説をしてわが国とNATOとの結びつきを強調した。このことはわが国がNATOのパートナーとなったものとして高く評価されている。

NATO加盟国と同じPKOに参加する自衛隊は、NATO加盟国の部隊がゲリラに襲われても、駆け付けて警護することができません。自衛隊は、NATOの部隊に警護してもらえるにもかかわらずです。果たして、それでよいのでしょうか。

こうした点について、私のもとで、有識者による議論を積み重ねてきました。その報告を受けて、今後、世界の平和と安定のために日本は、どのような貢献をなすべきか、そして、いかなる貢献が可能なのか、そのためには、どのような法整備をなすべきか。政府としての方針をまとめたいと考えています。

NATOは、冷戦を自由主義陣営の勝利で終わらせる上で、死活的に重要な役割を果たしました。冷戦終結から20年が経った今、欧州地域内で、民主主義と平和が引き続き確保されています。このためにNATOが果たしてきた貢献に改めて敬意を表します。

ラスムセン事務総長は、非加盟国とのパートナー関係の強化に、力強いリーダーシップを発揮されました。7年前に私がNATOを訪問した際には、「コンタクト諸国」だった日本も、今や「世界におけるパートナー」になっています。

9月の英国ウェールズ首脳会合に向けて、今後のNATOのあり方が検討されています。日本も、積極的平和主義を実践する立場から
今後のNATOと、パートナーシップを発展させてまいります。

昨年4月、ラスムセン事務総長が訪日された際に、日NATOの初の政治文書である『共同政治宣言』を発表しました。それに基づき先ほど、今後の日NATO協力の主要な指針となる『国別パートナ
ーシップ協力計画』(IPCP)に署名できたことを大変嬉しく思います。

最後に、もう一度、問いたいと思います。なぜ、日本とNATOなのでしょうか。 私たちは、単に、基本的な価値を共有する「必然のパートナー」に留まりません。具体的な行動に裏付けられた「信頼できるパートナー」でもあるのです。

そのような信頼関係に基づき、今回のNATO本部訪問をきっかけに、日本は、NATOの「信頼できる必然のパートナー」として、新たな協力のページを開いていけることを、心から楽しみにしています。
(以上は外務省HPからの抜粋)

http://www.mofa.go.jp/mofaj/erp/ep/page24_000273.html


■上記のような環境の下、このほど筆者はチェコ共和国で開催されたNATO主催のNATO装備品システム研修会(NCS College 2104)に招聘されその修了証が授与された。(写真は研修会の集合写真。最前列左側が筆者)

http://www.ncscollege.cz/2014/information

NCSはNATOが世界に向けて防衛装備品体系の共通化、統合化を推進させるシステムであり現在参加するのは28からなるNATO加盟国と35の非NATO加盟国からなる。わが国政府も上記の通り形のうえでパートナーであるが実際にNCSシステムの導入には至ってはいない。

今後わが国は安倍首相が表明したとおりNATOや参加各国との協力を得てNCS装備品体系の導入と海外各国との共通化実現のためにより一層邁進することなる。それはNATOが強く求めているからである。

NATOは第1に各国との共通性(Common Supply)の確保を求めている。あらゆる装備品は規則正しい配列番号(13桁)からなり、NATO加盟国とティア2国の装備品はどこの国でも調達・運用が共通化されているからである。この共通性により各国言語の壁が取り払われ取得調達は簡素化されたといってよい。

また第2としては相互運用性(Inteoperability)と統合性(joint support)の確保である。これにより代替品取得が可能となり国連(UN)の平和活動など各国が共通した任務を負うような場合の統合政策が可能となっている。

第3はいわゆる在庫などにおける重複コストの削減である。統合化することで類似品の削減を可能にし、またまがい品の完全排除をすることで可動率向上に寄与することになる。そして第4はシステムIT化などが促進されデータ管理やデータ品質管理を標準化した新しい国際規格(ISO8000やISO22745)のもとより正確な装備品情報の強化策がなされつつある。

弊社では今回のNATOにおける研修会を通じてわが国とNATOおよび関係各国の取り組みに深く関与していく所存であり、わが国が真のNATOパートナー国となるようにこの分野における両者の関係強化に協力することが求められている。

【お願い】本誌の性質上、出来る限り日本語にしてお伝えしているが、適訳であるとは限らない。また、紙面の都合上全ての原文を引用できない場合がある。なお、本誌は参照情報源としてだけ使用されるものであり、完全性や正確さを保証したり主張したりするものではない。また本誌に記載された内容を無断で引用または転載することは禁じられている。