公共スペック・公共規格 Consulting & Support Company アラート、最新版管理、調査、翻訳、取寄せサービス
TOP > On Topics > 【MMPDS・TELCORDIA・NADCAP】

On Topics

2013年11月13日

【MMPDS・TELCORDIA・NADCAP】

ー弊社人気ブログ記事の紹介ー

弊社ブログ「MILスペック・モニタリング」もお蔭様で来年15周年を迎える。最近は読者もすっかり定着した感があり、年間にして延べ4万人ものアクセスがあり、リピーターも増加して誠にありがたいことである。そこで改めて350を超える弊社ブログ記事の中から人気の定着した記事を紹介する。これらの記事が好まれる理由として読者にとって必須の項目でありながら詳しく解説したサイトが無いことに起因しているらしい。弊社ではMILスペックやグローバル・ロジスティクスについてはもちろん、これら専門技術領域の規格やスペック、技術図書などについても光を当てたいと考える。(DCメール 2013年11月15日 No.353)


■MMPDS
===============================

2004年、65年もの間続いた、世界の航空機や宇宙ロケット開発に欠かすことのできない金属材料データの宝庫であったMIL-HDBK-5が最終版のJ版をもって廃止された。そしてMIL-HDBK-5はその後MMPDS(Metallic Materials Properties Development & Standardization)として引き継がれた。


またMIL-HDBK-5は無料で誰でも入手ができたがMMPDSは有料文献として米国バテル社が販売をしている。MIL-HDBK-5から引き続き利用するユーザはMMPDSの最新版管理を義務付けされており、弊社では常時モニタリングをするとともに最新版MMPDSの入手を推奨している。ここでは改めてMIL-HDBK-5がMMPDSに至った経緯を報告する。

航空宇宙機器製造のための金属材料ハンドブックMIL-HDBK-5J(発行2003年1月31日)は2004年5月5日をもって廃止された。当時、今後の取得についてはDOT/FAA/AR-MMPDS-01「金属材料物質の開発と標準化」を参照すべきであるが適用に際してはMIL-HDBK-5Jの代替文書として十分に注意し吟味されたいと通知された。

そこでDODとFAAの全ての部門においてこのハンドブックの利用が認められるが今後MIL-HDBK-5Jは、FAAで維持管理される「金属材料物質の開発と標準化ハンドブック」の第1版であるMMPDS-01と同一であるとされた。FAAはMMPDSの年間更新と改版を計画した。その結果としてMIL-HDBK-5Jは2004年の春に廃止されMMPDSハンドブックに移行されることになったのである。

MIL-HDBK-5については、ご存知の通り有史以来金属材料の特性を「包括的に」示した文書として、最も信頼され広範に利用されている公式技術文書であった。金属材料は「現代の精練技術」によって極めて安定した値にまで高められたとのことであるが統計的には必ずしも十分なデータが得られるわけではない。また試験の方法もさまざまで統一されていない場合もあった。このMIL-HDBK-5には数多くの詳細なデータが示されており特に宇宙航空機器の設計開発担当者にとっては将に信頼に足る金属材料の情報をまとめたデータベースとして広く用いられてきた。DODは他のスペック同様に既に早くから自らが維持管理することを止めFAAに全てを委ねたわけであるが今後FAAがこのMMPDSをどのように維持管理していくのか注目された。なお2013年においてMMPDSは7版が最新版として弊社を通じて購入できる。

■TELCORDIA(テレコーディア)
===============================

米国テルコーディア・テクノロジーズ社(旧ベルコア)はベルシステムが解体されたあと改めて発足したテレコミュニケーション研究開発企業で現在ではテレコミュニケーションに関する規格(旧ベルコア規格)や研究報告などの多数の専門文献を提供している。また2011年にはスエーデンのエリクソン社により買収されたとされている。


ところでこれらの通信規格や技術文献、図書類は日本の電信電話、通信などすべてのテレコミュニケーション分野で数多く利用されているがこれらユーザへの提供は企業ライセンス・ベースとなっているので注意が必要である。なおGRやSR等テルコーディアの規格や研究報告の入手については弊社までお問い合わせください。

GR-1100-CORE, Issue 15 — Billing Automatic Message Accounting Format (BAF) GR
GR-3058-CORE, Issue 7 — Voice over Packet (VoP): Next Generation Networks (NGN) Accounting Management GR
GR-357-CORE. Issue 2 — GR for Assuring the Reliability of Components Used in Telecommuni -cations Equipment
GR-1089-CORE, Issue 6 — Electromagnetic Compatibility and Electrical Safety - Generic Criteria forNetwork Telecommunications Equipment
GR-1502-CORE, Issue 9 — Central Office/Network Environment Detail Engineering GR
GR-3028-CORE, Issue 2 — Thermal Management in Telecommunications Central Offices
GR-20-CORE, Issue 4 — Generic Requirements for Optical Fiber and Optical Fiber Cable
GR-409-CORE, Issue 3 — Generic Requirements for Indoor Fiber Optic Cable
GR-950-CORE, Issue 3 — Generic Requirements for Optical Network Unit (ONU) Closures
GR-833-CORE, Issue 7— TL1 Network Element and Transport Surveillance Messages
GR-4228-CORE, Issue 1 — VRLA Battery String Certification Levels Based on Requirements for Safety and Performance
GR-974-C0RE, Issue 4 — Generic Requirements for Telecommunication Line Protector Units (TLPUs)
GR-378-C0RE, Issue 4 — Generic Requirements for Timing Signal Generators
(注:2010年Telcordia GR(Generic Requirements)プロジェクトによる)

なおテルコーディアが提供する技術文献は以下のとおりである。
■Generic Requirements(GR)
■Special Reports(SR)
■Technical References(TR)
■Technical Advisories(TA)
■Family of Requirements(FR)
■Family of Documents(FD)
■Frameworl Advisories(FA)
■Science Technologies(ST)
■Message Driven Program(MDP)
■Information Publications(IP)
■Audio Visuals(AV)
■Telcordia Practices(BR)

テルコーディアによる規格など技術文献の提供は企業〔エンタープライズ)ライセンス・ベースの契約となるので注意が必要である。これは購入ユーザが企業単位であることを想定した契約形態で大勢の企業内ユーザが安心して利用できるように契約条件が設定されている。その概要は企業内での利用を前提とした以下のような利用形態が認められている。

ー企業内ユーザはLANやWAN,イントラネットでの使用が認められる

ー企業内における複写物での保持が認められる

ー系列企業(Affiliates)への配布や利用が認められる

ーその他運用上における使用、複写など     

NADCAP
==============================

NADCAPはNational Aerospace and Defense Contractors Accreditation Programの略で、日本では国際特殊工程認証システムあるいはプログラムと訳されている。このNADCAPは1990年に米国SAEの外郭団体PRIが創設した特殊工程管理に関する認証制度である。なお、この特殊工程とは溶接,化学処理,被膜処理,熱処理,非破壊検査など、容易にあるいは経済的に検査できない工程のこと言う。


このPRIは米国SAEから独立分化した組織で、ボーイング、エアバス、ロールスロイス等の航空機メーカやエンジン・メーカのプライム各社がメンバーとして参加し運営管理する機関で、当初は米国のこれらプライムに納入する業者(サプライア)を対象に認証活動をしてきたが、2000年よりヨーロッパ、2004年よりアジアにも展開して、今や世界的に統一した認証プログラムとなり、航空宇宙製品の特殊工程を含む製造に携わるためには、この認証が必須条件となる権威あるシステムとなっている。

米国を中心とした取得メーカはいまや、世界的に広がりを見せ、日本においても多くの企業が自社製品の認証取得を済ませている。特にここ数年間、国内の航空宇宙産業メーカーの間ではNADCAPの認証取得の熱が高まっている。認証を取得することでPRIのQMLやQPLに掲載され、世界の航空宇宙機器市場へ自社製品を供給することができるからである。

このNADCAPシステムはSAE傘下のPRIによって運営されているが、当然ながら公共スペックの適切な運用管理が求められている。またこの認証取得は期間が限定されており、これらの取得メーカは定期的な認証更新をすることが求められている。

また米国防総省(DOD)によるMILスペック改革により、多くの特殊工程に関するスペックが民間規格に移行(Superseding)したために、特にAMSやASを制定するSAEでは新たに専門の活動組織を構成した。この組織がPRI(Performance Review Institute)であり、参画した民間航空機メーカ(プライム)から従来のMIL-QPLを代替するPRI-QPLの「創始」を嘱望されたのである。

PRIはこれらのメーカからの認証に関する試験データや技術情報を提供されることで、従来のMIL-QPLからの移行が始まったわけである。実際の認証作業はPRIのQPG(品質製品グループ)がサプライアの試験データを元に承認し、認証されるとPRI-QPLに掲載されることになる。またメーカはPRI-QMLに掲載されることになる。
 


NADCAPの認証取得をしたメーカは当然ながら該当する民間規格ふくむ公共スペックの最新版管理が求められる。一般的には個別の認定あるいは認証事情により、実際の取引には必ずしも最新版が運用されるわけではなく、移行される以前の版やキャンセル版が求められることがあるが、メーカは自主的に適用スペックの最新版管理を常時しておくことが求められている。なお弊社ではこれら認証取得メーカ向けに1件からの公共スペックの最新版管理あるいはアラートサービスを提供している。


【お願い】本誌の性質上、出来る限り日本語にしてお伝えしているが、適訳であるとは限らない。また、紙面の都合上全ての原文を引用できない場合がある。なお、本誌は参照情報源とてだけ使用されるものであり、完全性や正確さを保証したり主張したりするものではない。また本誌に記載された内容を無断で引用または転載することは禁じられている。