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2012年07月31日

【日本航空宇宙工業会からの講演依頼のお知らせ】

ー武器輸出3原則緩和とPBLおよびNCS等に関する国際情勢についてー

このたび弊社は日本航空宇宙工業会殿(SJAC)からの招聘により、最近の動向を踏まえたPBLおよびNCS等に関する国際情勢についての講演ならびに出席者との意見交換をすることになった。これは弊社が常時発信している米国やNATOを中心とした海外ロジスティクス情報が時宜を得たものして高く評価されたものである。なお講演は8月後半が予定され、SJACのPBL分科会を構成する会員各社ならびに防衛省からも出席が予定されている。そこで予め弊社ではSJACの了解を得て、DCメール読者にその主旨と内容についてできるだけわかりやすく紹介する。 (DCメール 2012年8月1日号 No.322)



 
         


■講演の主旨とその背景

SJACでは,防衛省が公表した「防衛省PBL導入ガイドライン」に対し業界側の意見等を取りまとめることを目的として,昨年の夏頃から国内の防衛航空関連メーカーを中心にPBL勉強会を継続的に実施してきた。また今月からは、正式に「防衛生産・技術基盤検討委員会PBL分科会」が発足し,わが国PBLのあり方について、防衛産業界としてより一層の理解とそれに基づく行動が求められている。


その一方、昨年末に官房長官談話が発表され,日本の防衛航空機産業も海外展開を視野に入れながら検討する状況となりつつあると認識しており,SJACではPBL実行能力と併せてNCSへの対応についても勉強する必要がでてきたところである。


その中で弊社が近年常時発信し、提供する海外ロジスティクス情報は、F-35ALGS,PBL,NCS,韓国によるPBL等の話題が解りやすく記載されており、是非ともSJACのPBL分科会参加各社に紹介することで、よりよい理解を深め今後の活動の一助にしたいところである。


そこでこのたびSJACとしてはNATO T2(ティア・ツー)国を中心とした海外情勢やわが国の海外展開を検討するために、NCS観点からの制限等々について弊社を招聘し講演した後に、会員各社との情報交換をすることを企画した。弊社では常々わが国の秀逸な防衛装備品の輸出振興策として早期にNATOのT2(ティア・ツー)加盟を標榜してきただけに今回のSJACからの要望を時宜を得たものとして大いに歓迎している。


■弊社が提供する海外ロジスティクス情報とは

弊社は永年、わが国の航空機製造には欠かせないMILスペック等標準化文書の取り扱いやその運用上における問題解決のために米国防総省(DOD)との意見交換をしてきたところであるが、近年米国はもとよりNATOにおける装備品情報の活用についても多くの提言をしてきた。なかでも米国が加盟するNATO装備品情報システム(NCS)への参加は、わが国防衛産業界にとっても最重要課題となるべく案件であることを示唆してきたところである。


ところでわが国は昨年ようやくNCSへのT1(ティア・ワン)加盟を果たした。これはわが国にとって海外からの輸入装備品データベースとしての活用が主たる目的であった。しかしT2(ティア・ツー)加盟を未だに果たしていないため、わが国装備品をNCSに登録し、広く輸出したり、また輸入装備品の代替品としての使用はできない。


そこで、仮にわが国がT2加盟を果たした場合、多数の国産装備品がNSNを取得することが見込まれ、世界の装備品市場で活躍するばかりでなく、従来からNSN輸入品に頼ってきたわが国装備品取得を国産装備品に代替することも可能となる。これは今後とも輸入品が増加する傾向が見込まれるわが国装備品市場の是正とわが国装備品産業の育成、ならびに今後とも国産品を持って安定した供給体制への実現を可能にする産業政策の一環として早期に実現すべき案件なのである。


また次期主力戦闘機にF-35を選択したことはわが国のロジスティクス能力の向上に大きな変革を与えることになった。しかしF-35エアシステム導入を決定したことで、近い将来に必ず起こるF-35ロジスティクス体制をどのようにするかはわが国の安全保障政策上重要課題となる。


PBL契約を基本としたF-35のハード+ソフトのパッケージ導入は独自のSCMにより既に用意された欧米企業はもとよりオーストラリアや(いずれは韓国も)といった既存T2諸国の企業群のみの介入というわが国にとっては安全保障政策上不測の事態を招かないためにも事前の方策が採られなければならない。そのためにはNATOのT2早期加盟は必須となろう。


なお、PBLはDODが21世紀当初から主に航空機システムの即応性を最適化するために、運用維持コストを大幅に低減させ、産業界の協力と自主努力を要請した新しい取得形態である。わが国においてはまさに始まったばかりであり、産業界にとっても今後さまざまな試練を乗り越えなければ成らないと思われるが、海外諸国のロジスティクスの現状を見る限り避けては通れない課題である。成果の達成に対して対価を支払うという21世紀型の契約手法として、PBLは今後益々進化を遂げ、多くの事例を手がけることになるからである。

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