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2011年04月01日

【米国に学ぶー災害救助と緊急物資DB】

ーGSAアドバンテージー
米国政府機関のひとつであるGSA(共通役務庁)は米国政府の一般品取得窓口である。GSAは2001年の同時多発テロや2004年のカテリーナによる大規模な自然災害を契機に、2006年10月に災害救助&緊急物資カテゴリー「GSAアドバンテージ」を導入した。地震や台風、それに今回のような原発事故を想定した場合、わが国こそ恒久的な災害救助品や緊急物資の取得システムを構築しなければならない。弊社ではこのGSAがDOD(米国防総省)と物品供給や取得システムと密接な関係にあり、MILスペックにも深く関与していることから、DCメール183号(2006年10月15日)でも紹介したが今回、改めて引用する。


■GSAー災害救済と緊急への備えのお知らせ
2006年10月、GSAはすべての米国政府機関に対して災害救済と緊急時の備え(Disaster relief and Emergency preparedness)と題する通達は以下のとおりである。

 
「近年の歴史はアメリカに災害の準備を、それも強力な対応策をもつことを教えてくれた。それがGSAによる「災害救済と緊急時の備え」という特別のカテゴリーを導入させた理由である。これは緊急時における包括的で、完全な資源を必要とする全政府諸機関向けの物品DBである。この新しいGSAカテゴリーは、緊急時に対処するためのあらゆる資源を縫合している。過去5年もの間、アメリカの新世代は「災害」という言葉の意味を知ることになった。

911の全米的な悲劇から2004年12月26日の世界が震撼した津波や破壊的なハリケーン「カトリーナ」の影響まで、アメリカ人は多くの悲劇、それは人災であれ自然災害であれーを目撃してきた。これらすべての緊急事態は、アメリカ人のもつ安全性、セキュリティおよび平和に対する必要性といったものを強化した。そしてGSAは豊富な供給源とサービスで対処した。GSAはいかなる場合においても率先して支援し速やかに対応する。それが災害救済と緊急時の備えとして「GSAアドバンテージ」を導入した理由である。

「GSAアドバンテージ」はアメリカがリーダーシップをとる必要のあるときに効力を発揮する世界的な資源に対する物品DBである。GSAアドバンテージ」は、その要求が準備や介入、反活動に対する解決策であれ、また緊急事態後の後方支援策であれ、堅く対応することで、あなたがたの代わりとなって処置を講ずるであろう。これにより平時はもとより生死を伴う緊急事態の際において、GSAはあなたがた、各政府機関のニーズを満たすことを約束する。今まで以上に。


このデータベース(下記URL)を検索してみると災害時や緊急時に必要とされるあらゆるものが識別類別されており、メーカー名や品名、そしてユーザ取得価格さえも表記されており常時データ更新されている。これにより被災の大小にかかわらず行政機関や地方公共団体ではデータベースの検索により必需品を選択、取得できるように準備されている。また物流については陸海空の輸送手段により、一刻も早い被災地への救援活動につながっている。こういった装備品と一般物品が連邦政府の掌握の元、一元化されたデータベースで常時管理され、それが全国のすべての中央・地方政府機関で取得できるように整備されていることこそ、備えあれば憂いなし。過去の教訓を生かした行政となっている。


http://www.GSAadvantage.gov/

■GSAについて
日本の官公庁にはない役割を持つGSAは、全ての米国連邦政府機関で使用される物資や役務調達を一手に引き受ける、莫大な権限を保有している機関である。GSAの調達や契約制度は世界に開かれており、一定の審査において企業やその物資・役務は登録され、入札によっては莫大な調達が発生する可能性を秘めている。例えば過去の例では、韓国の事務用品メーカーがペーパー・クリップを落札したために、全世界の米国政府諸機関で使用されるクリップの提供により莫大な利益をあげたと報道された。またわが国の某コンピュータが大量に受注したケースなどは記憶に残っている。今後益々その門扉は開かれている。

GSAは共通役務庁と訳され、米国連邦政府における3つの中央省庁(他は人事管理庁と行政管理予算庁)である。GSAの役割は米国連邦政府の職員が職務を実行するために必要な職場や物資、役務、およびソリューションを最も妥当な価格で提供する。GSAは政府職員が事務所,や倉庫, 森林, または政府の車にかかわらずどこでも活動できるよう膨大な職務環境で従事している。この職務によりGSAは職場, 保障, 家具,設備, 物資, 道具, コンピュータ, および電話を提供している。GSAはまた,職員の旅行や移動を提供し, 政府の車両を運用し, 在宅勤務センターや連邦政府の保育センターも管理し、歴史的な建物を保存し、芸術を計画し、政府方針を 策定し、提唱し、評価する役割を担っている。

1949年の設立以来, GSAは, 米国内のあらゆる政府諸機関の重要な職務を行うために連邦職員を雇い, 物資や役務を提供している。GSAは, 契約によって民間市場から毎年400億ドルの物資や役務サービスを取得し各機関に提供する。.GSAはおよそ1万5000人の職員を雇って, 約130億ドルの年間予算を維持している。 (2006年弊社調べ)

■GSAとMILスペックとの関わり
ところでGSAとMILスペックのつながりであるが、MILスペック・データベースに収録されているCID(民間品目記述表)はすべてGSAで作成・維持管理されている。このCIDとは連邦スペックや民間規格に準拠した製品や物品の特性を簡単に記載したもので、特別な要求に基づいた設計や試験、品質検査、梱包、マーキングなどを不要にした一般品取得にかかわっている。たとえば政府機関で使用する事務用品、衣料、食料品、車など特殊性の無いものはすべてGSAが管理している。特注のMIL品から一般品への移行など米国政府の取得する物品は多種多様でありこれらの仕様書や規格はすべてDODの管理するMILスペックDBに収録されている。今後ますますCID物品は廉価で迅速取得をすることが要求されており、その意味で増える傾向にあるとされ、また従来からの連邦スペック品は少なくなる傾向にある。なおこのGSAアドバンテージに収録される災害救助&緊急物資品目は膨大なGSA支給品目の一部に過ぎない。


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