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2010年09月14日

【赤信号(QPD)の意味とその対策】

認定期限切れに対する考え方
MILスペック認定品を購入したので認定確認をしたところQPDが赤信号だった。そこで検査保留となり至急対応が求められた。解決が遅れればラインの停止にもつながる問題に発展する可能性がある。こんな経験をお持ちのユーザも少なくないであろう。そこで今回は某ユーザ企業で起こった最近のQPDー赤信号事例をもとにこの解決策を紹介しよう。(DCメール 2010年9月15日 No.277)


QPDの赤信号とは
DODは2006年からQPD( 認定品データセット)と称し、従来からのQPLやQMLをやめて、新しく認定データセットと呼ばれるデジタル・データに変換してリアルタイムに認定情報の提供ができるようにした。


QPDがQPLやQMLと違う点のひとつとして認定メーカ情報として赤、黄、青の信号機(Signal)をイラスト付きで紹介していることにある。ユーザはこれらの信号機を見て「現在ソースが有効である」か「期限切れである」かを判断することができる。これは認定メーカとして登録されていても保証期限が切れていれば認定品として認められないばかりか、納品されても認定品扱いができないからである。資材部ユーザは発注前にしっかりとこの点を見極めなければならない。


事例のケースはまさに納品時に当該品が「赤信号」であることがわかり検査保留扱いとなった。そこで調査依頼を受けた弊社では本件を調査するために当該QPDを管理するDOD担当ならびに全ての「赤信号」になっている認定品メーカにその理由ならびに復元する予定を質した。もちろん納品検査において保留扱いとなっていることを理由として掲げた。


認定メーカからの回答によれば即DOD担当部署に確認をすることで再認定させることができたとしている。そしてその理由は下記に挙げた「認定に値する5つの条件」を満たしていれば認定品としてDODにより再保証されることがわかった。この事故原因は定かではないがひとつには認定品メーカが認定更新を怠ったことが挙げられる。認定更新は定期的にに行われ、メーカは引き続き認定品として登録することを望む限り更新情報の提供をDODに行わなければならないが、DODによればそれはメーカ責任ということである。いずれにせよ今回は早期に「赤信号」が「青信号」に切り替えることができた。


ところで上記の通りDODによる「認定業務」(認定に値する5つの条件)は次のとおりに定義づけられている。これらに該当していれば認定品メーカ、あるいは認定品として評価されるのである。


1.メーカなど取得業者による物品やプロセス、部材などを検証し試験を行うこと。
2.MILスペックの要求に合致しているかを決定すること。
3.取得計画に先行しているか、独立しているかを検証すること。
4.認定品とはDODの認定要求に合致した物品(や役務)である。
5.認定企業とはスペックの要求に合致した物品(や役務)を製造する認定された製造工程や過程、材料をもつ企業を指す。


認定品に関するメーカ責任とユーザ責任
.ところでMILスペックに適合した認定品情報は従来はQPLやQMLと言われており、DODによれば800件近く存在したが、現在では多くがすでにQPDに切り替えられている。切り替える理由は上記のようにQPLやQMLを発行していては認定品情報の変化やスピードに追いつかない事情と発行コストの問題があった。


一方認定品の調査精度を高めることはユーザ企業の信頼性を高めることにもなる。ユーザ企業が認定品を取得することは取引先との信頼関係を強化することとなり、安定した装備体系すなわちレディネスの実現を可能にするからにほかならない。そこでこの認定品取得に関して弊社の過去の調査事例からメーカ責任やユーザ責任が問われることが指摘されていることを参考までに紹介しよう。


取得企業は認定受領の責任がある。
(調査内容)
SAE-AS5272Aは材料認定要求をしている。当該項には潤滑剤はこのスペックの下で適用可能な認定品目表(PRI-QPL-AS5272にて供給されるものとするとあり、さらにこのQPL要求は発行日(2005年7月)の2年後に有効であるものとするとあった。そこでこの材料を取得する場合、2007年7月からQPL要求が有効となるため早急に取得先を確認する必要があったので関連機関に調査を依頼した。
(回答)
当該スペックのPRI-QPLは2007年12月31日まで発行されない。製品の提供可能な供給メーカはAS5272の パラグラフ 6.4で製品情報を関連づけている。またAS5272はMIL-L-46010と技術的に等価であるのでMIL-L-46010のQPLからAS5272.AS5272Aの可能な供給メーカを探すことも可能である。十分なPRI認定用プロセスが2007年7月までには完了しないために、B版用のQPLは2007年12月31日に延長される。なおAS5272BがPRIによって認定されるまでの間取得企業は取得製品の認定受理に責任をもたなければならない。


当該パーツ番号はQPL承認されていない。
(内容)
パーツ番号XXXXはMIL-DTL-53039Bの認定品として使用可能か。当該材料がMIL-DTL-53039Bの認定品として判断可能な資料の入手をお願いしたい。なお当該メーカは認定済みと言っているがDODの確認を持って対応したいとのことで関係機関に調査を依頼した。
(回答)
現時点でご指摘のパーツ番号XXXXについて認定証明する認定書は当該メーカのもとへ送られていない。認定書が交付された後、当該製品は次回のQPL-53039更新版にリストされることになる。現在の最終版(QPL-53039-22)には当該番号XXXXはリストされていない。


ユーザはメーカに認定証の提示を求めることができる。
(内容)
MIL-DTL-81706の最新版は2006年に発行されたRev.B (1)であるが、認定品目表の最新版(QPL-81706-16(2))を確認したところ発行日が2002年であり上記最新版スペックに対応したものではない。そこで上記最新版スペックに対応した認定品を取得したいと考えており認定品情報(製品名、メーカ名等)の確認をする必要があり関係機関に調査依頼した。
(回答)
添付(省略)はQPL-81706に認定されたことを示すメーカ・リストである。メーカがスペック品を生産することを承認される場合、当該メーカは正式認定書(Letter Of Authorization) を持っていることに留意すべきである。したがってメーカが認定資格を与えられたことを保証するQPL(QML)上でリストされていなければ、ユーザはその認定書の提示をメーカに要求することができる。

 
ユーザにとって認定品メーカからの回答は信頼度が低い
(内容)
FED-STD-595は色指定の規格である。ある指定色を必要としたが当該色はQPLに記載されていない。そこで当該色を既存の取得ルートで調査したところあるメーカの製品が認定品として該当し、認定番号が付与されているという情報を得た。しかしながら既存のルートからの当情報は取得を決定するユーザ現場としては情報精度が低くそれだけで取得を決定することはできないために公的な機関のエビデンスが欲しいとのことで関係機関に調査を依頼した。
(回答) 
当メーカからは当該製品がDODから認定を受けているエビデンスが提出された。またDODもその事実を肯定した。これによりユーザは安心して当製品を認定品として新たに取得することができた。

 
【認定品調査サービス】
弊社の認定品に関する調査は多くのプライム・ユーザにとって非常に重要度が高くまた慎重に扱われているとの評価がある。その理由は認定品調査の場合ユーザ企業にとっては認定品であるか無いかが取引に重大に関与し取得業務に多大な影響を与えるからで、未登録でも認定されているというエビデンスが入手できるのならば取得変更をしなければならないというケースがあるからである。


とくにMILスペック認定品の場合、認定品メーカ自身が自社製品が認定されていると回答してきてもプライム・ユーザの意思決定機関からすると信用度や精度は低く、DODなどの公的機関による認定認証がないと使用できないとしている。弊社による認定品調査は直接DODなどの公的機関からの回答を引き出してくれる点で精度が高いと評価されるのは、将にこれらユーザが求める回答を提供することによるからである。


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