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2008年05月16日

【用語解説】 ウェーバー(Waivers)

2005年に発令されたDODのPolicy Memo(訓令)05-3には次のような表記がある。「契約等においてMILスペックを引用するために必要なウェーバーはもはや要求されないことを周知しなければならない・・・・。」今回はMILスペックの用語として、またMILスペックの変遷を理解する上で欠かせないウェーバーについて事例を挙げながら解説した。


■ウェーバーは日本では「特認」と訳された。
 ウェーバーは日本では「特別認定」、略して「特認」と言われているが、この2005年の訓令が発令されるまではDODはMILスペックで設計・調達を実施しなければならない理由がある場合のみ、ウェーバー・プロセスによりその運用が承認されたのである。それ以外はその他の性能スペックや一般品(CID)スペックあるいは民間規格(NDS)で設計・調達をするように指導されてきた。これはいわゆるDODの改革(Reform)に沿った民活プロセスである。このようにMILスペック等を使用する際に特別認定を受ける必要があったこのウェーバーはMILスペックを運用する際に重要な役割を担ってきたのである。

(注:ウェーバー(Waiver)は一般辞書などでは「棄権」や「放棄」と訳され設計や調達方法が例外措置となっているが、わが国では「特別認定」あるいは「特認」という意訳になっておりウェーバーの持つ意味は伝わってはいない。)

■ウェーバーの概要
 MILスペック改革により、古くからのDTL(ディテール)スペックや規格はPRF(性能)スペックや規格およびNGS(民間規格)に代替され使用されてきた。しかし軍固有の厳密な設計を要求している場合は、ウェーバーが受理される場合に限り従来からのMILスペックやMIL規格の使用が認められるというものであった。

■ウェーバーの適用
 ウェーバーはMILスペックやMIL規格をDODの調達部門がSolicitation(調達企業への公告)の際に引用する場合などにおいて製造プロセス等の規定をする場合に要求された。

■ウェーバーに関するその他の情報
 MIL-STD-973 Int Not 3の3.94にはウェーバーおよびそのプロセスについて次のような具体的な事例についても説明している。「製造中あるいは検査申請後に「明示された要求」から逸脱したことが判明したが使用に際しては問題無く、また修理により問題がなくなることで、書面により正式に受理すること」をウェーバーといい、その措置を行う過程をウェーバー・プロセスと言う。

 また次のようなケースで調達要求元から標準化責任者に対してMILスペックを使用する旨のウェーバー申請をしている。「本契約ではMILスペック・スタンダードを必須として管理・製造プロセスを定義しており、基本計画に準拠している。添付資料にリスト化されたMILスペックは必須である。技術的に受諾可能な民間規格(NGS)は存在しない。またPRFスペックやNGSの使用はユーザー・ニーズに適合しない。」

 このようにMILスペック改革後はMILスペックの使用が限定されていたということである。そこでこのようなMILスペックを使用しなければならない場合は、ウェーバー・プロセスに従って「特別認定」の許可を得なければならなかったということである。


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