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2008年01月02日

わが国は米国防の国際標準化政策の恩恵を受けているか。

近年DODは米国だけではなく多数の同盟諸国との間で国際標準化推進活動を強化しており、NATO諸国やカナダ、オーストラリアといった文化的にも米国に近い同盟諸国はDOD主導による新しい標準化活動や取得改革を通じて相互運用性を高めており、着実に後方支援体制の強化を図っている。このような流れは今後益々多様化し文化的にも異なるアジア諸国を幅広く覆うものと考えられる。事実、韓国やシンガポール、フィリピン、マレーシアなどではNATO援助国(Sponsorship Countries)として数々のDOD後方支援情報の恩恵を受けている。わが国は現在米国と同盟国でありながらわが国の特殊事情によりこのような枠組みには参加できず、したがってわが国の防衛標準化業務や後方支援業務にとって必要不可欠なSTANAGやFEDLOGといった重要情報の供与に対しての恩恵も受けていない。DODが目指す国際標準化とはDOD主導による多数の関係国との相互運用性の構築による広域且つシームレスな後方支援体制の確立にある。今後わが国がどのような選択をするにせよ国家の基幹となる防衛標準が失われてはならない。


DODの国際標準化への取り組みについて

米国防総省(DOD)がこのたび紹介したDOD職員向けの「国際標準化協定(ISA)推進プログラム」によると、米国はこれら国防標準化政策を広く同盟諸国へ推進することで相互運用性を高め、一貫した同盟諸国間の国防取得計画の実現を可能にすることを示唆している。このガイドブックは「Pocket Guide For DOD Participation in the Development of Materiel Internationa Standardization Agreements」と題したノウハウ本で米国の国防政策にとって如何に国際標準化が重要であるかを謳っている。ここではそのなかから興味ある内容を抜粋して紹介する。

■序文

米国とその同盟国の相互運用性を強調するために米国の効果的な国際的標準化協定グループ(ISA委員会)への参加 は不可欠となっている。この米国の参加は最適レベルな相互運用性を創り出すだけでなく一貫した国防取得計画の推進に無くてはならないものである。そこでこのポケット・ガイドはDOD職員に対しての基礎的なISAプロセスや標準化推進の参加者としての責任、 委員会、結果などについての情報を提供するものである。

■目的

国際標準化とは通常の装置や手続き、戦術および主義など多国籍軍がともに効果的に作動するために重要な成分の1つであり、実行可能な範囲は基本的な米国国防の基本方針となっている。 ISA(International Standardization Agreement:国際標準化協定)の活動は協定の記録である。 相互運用可能なシステム、交換可能なシステム、あるいは共通のシステム、 サブシステム、設備、ソフトウェア、コンポーネント、 部品、およびコンサルテーションを含む消耗材、 コマンド・コントロール(C3)、弾薬、燃料、供給 などいくつかのものあるいはすべてが加盟国の中で互換性をもつ運用への構成となっている。

■ISAの重要性

ISAは相互運用の保証としてまた同盟国との作戦即応性や協力にとって重要である。 ISAは統合や連合作戦を増加させ、情報技術を達成させ、後方支援を改善し、そして技術的な洗練を増強させる。その運用上の要求を保証するために連合作戦は識別され、文書化され、利用可能で、容易に作られることが重要となる。

■主なISA の活動事例

現在多数の多国籍軍組織がISA協定を結んでいる。 そのISA活動のほとんどは次に示す5つの主な組織に基づいている。


■ISA活動事例① 北大西洋条約機構(NATO)

2007時点でNATOは 北アメリカとヨーロッパの26カ国 また23の平和のための協力協定国で構成された同盟である。NATOの基本の役割はその加盟国の自由および治安を 政治的・軍事的手段によって保護することである。.米国法(USコードTitle10、セクション2457)では米軍 が北大西洋条約の下のヨーロッパで使用されるために取得した標準化設備 が他のNATO加盟国によって使用される設備と 同様の目的のために相互運用に必要なレベルまたは程度とされることは米国の政策であると述べている。さらに、DODはより大きな主義および戦術互換性に到達するためによりよい基礎を提供する。 国際標準化はそれ自体が手段ではないが相互運用を増強するツールや多国籍軍の作戦に存在するものである。 NATO標準化機構では標準化を有効にする権限、要求、また従属する部隊を割り当てること 標準化に関連する活動に作用することが業務となっている。


■ISA活動事例② ABCA

ABCA(AMERICAN、BRITISH、CANADIAN,AUSTRALIAN軍)は相互運用と標準化を促進する国際的なプログラムである。 米軍および英国、カナダおよびオーストラリアの各軍はABCAにあるプログラムが相互運用上連合力の能力として定義され、適切なパートナーとしてまた割り当てられた使命の実行ともに訓練される。ABCAのための任務遂行プログラム・オフィス は米陸軍にある。米陸軍はABCAによる成果物である相互運用を増強するための、規格、出版物、データベース、また援助を報告する。またプログラム・オフィスにこれらの成果物は管理される。


■ISA活動事例③ ASIC

ASIC(航空宇宙相互運用会議 ) は以前航空標準化として知られていた。 オーストラリア、ニュージーランド、カナダそしてアメリカは結合された調整委員会をASICとして位置づけ国際的な空軍組織を含む構成となっている。現在と将来の航空宇宙における増強やミサイル、戦争能力などを共同 連合した相互運用性を高めることがASICの使命である。また、目的は標準化によって実現される。 ASICの任務はワーキンググループおよびプロジェクト・グループ構造による遂行となっている。


■ISA活動事例④ CCEB

CCEBはオーストラリア、カナダ、ニュージーランド、英国、そして米国が結合した通信電子会議(CCEB) である。結合した5カ国は各加盟国からの共同の軍事通信、エレクトロニクス(C-E)構成、コマンドおよびコントロール、コミュニケーションそしてコンピュータ(C4)から成る。


■ISA活動事例⑤ AUSCANNZUKUS

AUSCANNZUKUSはオーストラリア、カナダ、ニュージーランドそしてアメリカの海軍のC4 機構(AUSCANNZUKUS) が結合して生じた。可能にする知識共有を促進するために使命を成功裡に終える共同戦闘を各国の横断的な組み合わせられた。 オペレーション、一連のドキュメントの下で ネットワーク・ワーキンググループは概念を提示する。


■注釈

このガイドブックは2007年度においてDODが同盟国との国際標準化に関する打合せを行うに当たって公開したノウハウ本であるが、改めて米国政府が率先して事に当たるように担当職員に指示をしていることがわかる。もはやDODによる取得業務や後方支援体制は米国だけのものではなく多くの同盟国との相互運用性無くしては成り立たなくなっていることを表明している。

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