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2007年07月15日

配布制限文書(CDD)について

配布制限文書(CDD: Controlled Distribution Document)はユーザからの問い合わせで時々耳にする言葉である。 しかし、その言葉の意味や具体的な内容については、あまりよく理解されていないようである。そこでこのCDD、すなわち配布制限文書についての米国防総省(DOD)の公式見解をご紹介する。本件はMILスペック・ユーザはもちろんMILスペック管理者にとっても重要な情報である。


配布制限文書とは
ユーザがあるMILスペックを入手しようとするとき、DODISSインデックス上に「CDD: Controlled Distribution Document」の表記がされており入手できないケースがある。このCDDは米国防総省(DOD)が一部のMILスペックに対して技術的(Technical)あるいは専有的(Proprietary)内容により公開が制限されている文書である。DODの国防標準化機関(DSP)では全てのMILスペックに配布制限コード(Distribution Statement)を付加している。MILスペックユーザにとっては内容に関する問題ではないために、さして重要なことではないと考えがちであるが、文書管理や文書セキュリティーの観点で非常に重要である。そこで改めて配布制限コードについて紹介する。

配布コード(Distribution Statement)
全てのMILスペックに配布コード(DS:Distribution Statement)が付記されていることは意外と見落としがちである。たとえば、MILスペック・インデックスには必ず配布(Distribution)の項目があり、またMILスペック原文情報には表紙ページの最下段にDistibution Statementが付記されている。もし手元にあるMILスペックが「A」以外の表記がなされている場合は、何らかの配布制限がされたMILスペックであるということを銘記しなければならない。というのは配布制限の無いレベルAの付いたMILスペックと同様の取り扱いをすることが禁じられているからである。

配布レベルの説明
そこでDSPでは全てのMILスペックに対して次のような7種類の配布コードを付記してMILスペックの配布を制限している。

A・・・・・・・公開文書。配布制限なし。
(Approved for public release; distribution is unlimited.)


B・・・・・・・米国政府機関のみの配布。
(Distribution authorized to U.S. Government agencies only)


C・・・・・・・米国政府機関およびその契約業者のみ配布。
(Distribution authorized to U.S. Government agencies and their contractors)


D・・・・・・・米国防総省(DOD)とその契約業者のみ配布。
(Distribution authorized to DOD and DOD contractors only)


E・・・・・・・米国防総省(DOD)機関のみ配布。(Distribution authorized to DOD components only)


F・・・・・・・(MILスペックを)制作した部門(軍)が指示した配布先あるいはその上層部のみ配布(Further dissemination only as directed by the originating commandor higherDOD authority)


X・・・・・・・米国政府機関および米国連邦法(TITLE 10 U.S.C.140C)に基づき、輸出制限技術データの取得に適う個人あるいは企業のみ配布。
(Distribution authorized to U.S. Government agencies and private individual or enterprises eligible to obtain export controlled technical data in accordance with regulations implementing Title 10 U.S.C. 140C)


MILスペック・ユーザの手元にあるあるいは有料・無料にて入手した大半のMILスペックはDistribution Statementが「A」である。通常レベルA(公開)以外のMILスペックの公における取り扱いは禁止されている。レベルA以外の文書の入手についてはユーザが直接DODの担当部署あるいは当該契約相手先に必要とする旨の申し込みをすることが求められている。

配布制限の変更
以前は公開された文書であったが現在は制限されていて入手ができないという声を聞くことがある。確かに改版されたり、代替された際に配布制限されてしまうMILスペックがある。例えばMIL-C-26074というメッキに関するスペックの場合、以前はレベルAで公開されていたのが、改版されてからMIL-DTL-26074というDETAIL(詳細)スペックに変更されて配布レベルがFとなり配布が制限されてしまった。このように時代とともにあるいは改版されると配布に対する考えが変更されることがある。だから旧版でAであったから現在もAであるということにはならないのである。(注:MIL-C-26074については別途項目を参照ください)
 

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