

ーレディネスとメトリクスとの関係ー
PBLがよくわからないというスペック・ユーザが多い。特にレディネスやメトリクスは聞きなれない言葉であるために戸惑いがあるようだ。そこで今回はPBLを理解する上で大変重要なレディネスとメトリクスの関係について解説する。なおここではレディネスは即応性、メトリクスは測定規準として記載する。
QPDの青信号・黄信号・赤信号の意味
青信号だと思ったら赤信号に変わっていた。MIL認定品を購入したところQPDは赤信号だった。これでは検査保留となり解決が遅れれば生産ラインの停止にもつながる大問題に発展する。こんな経験を持つQPDユーザも少なくない。そこで今回はQPD-赤信号事例をもとにその理由を解説する。MIL認定品は決して青信号ばかりでない。ユーザは常時このことを注意しておく必要がある。(DCメール 2012年1月15日 No.309)
-わが国は意識改革が急務ー
わが国の次期主力戦闘機は大方の予想通りF−35に決定した。ロジスティクスからの見地ではF−35は航空機ではなくエアシステムである。エアシステムとは不測の事態における即応性の持続を強く意識したオートノミック・ロジスティクスという概念に則っている。F−35選定には同盟国であり、主要開発国である米国の意向が当然ながら強く働いていると見る。米国は常々わが国のロジスティクス体制の立ち遅れを指摘しているが、わが国としてはF−35の採用を機に、早期に関係各国とのシームレスなロジスティクス体制への変革を実現しなければならない。また次世代型世界標準のデータ品質管理基準に則った装備品データベース構築の研究に着手することで、近い将来に必ずおこる装備品の枯渇問題や維持持続体制の不備により他国の介入という不測の事態を招く結果を回避しなければならない。そこで2012年新春提言として次期主力戦闘機F-35の導入が決定したことで急務となる新たなロジスティクス体制への変革について、その要因をできるだけわかりやすく解説する。(DCメール 2012年1月1日 No.308)
ーその膨大な米国政府市場への参入ー
米国政府の一つにGSA(共通役務庁)という機関がある。米国政府が必要とする全ての汎用品の買付けはここで行われている。例えばホワイトハウスのテーブルや空調システム、国会議事堂の絨毯や通信システム、各省庁の備品、米国各州の公共施設や図書、また在日米国大使館、厚木の米軍基地内の全ての施設や備品はこのGSAが取得配備している。わが国の汎用品メーカーはこのGSAシステムを利用することで販売の拡張が可能となるのである。 (DCメール 2011年12月15日 No.307)
ー世界共通の装備品識別システムー
防衛省はこの4月に欧州装備品の類別業務を効率化するためにNATOカタログ制度(NCS)に加盟した。欧州製航空機などの装備品情報の取得のためにNATO装備品DBの使用が必須であり、T1(ティアワン)加盟によりそれが可能となった。しかしわが国自衛隊が保有する170万品目ともいわれる国産装備品を代替品として運用することはできない。国産装備品をこれら輸入品の代替品として、あるいは輸出品として世界の市場で流通させるためにはNSNという世界共通の識別システムの導入と登録を行うことが義務付けされており、そのためには更にT2( ティアツー )という厳密に選定された国レベルでの加盟が必須となるのである。しかしFX選定やPBLの導入などこれからのわが国にNSN装備品は欠かせない。わが国の各行政機関は早期にT2加盟を果たすことがわが国の安定した装備品市場の育成と発展に、そしてわが国の防衛体制に大きく貢献することを是非知ってほしい。(DCメール 2011年12月1日 No.306)
-DODの枯渇部品対策 -
現在米軍ではWebFLISを利用して枯渇した部品の代替品を見つけ出している。しかしその裏側では代替品をWebFLISで検索できるようにするためにDODでは多くのスペシャリストが活躍しているのである。そこでここではそのバックグラウンド・ストーリーを紹介する。なおWebFLISはわが国でも防衛省をはじめ多くのユーザが利用している。枯渇部品の代替品を探すことはわが国においても重要な作業のひとつとなっているからである。この記事は2004年に当メールマガジンで紹介した内容を一部変更して紹介するものである。(DCメール 2011年11月15日 No.305)
―いままでのMILスペックとここが違うー
MIL-PRF-XXXXという表記形式のMILスペックはPRF(パフォーマンス)スペックといって、現代のMILスペックの中核をなすものである。しかしいままでのMILスペックとは根本的に違うことをまだ理解していないユーザがあまりにも多い。また今防衛省で取り組んでいるPBL(パフォーマンス・ベースド・ロジスティクス)には多くのPRFスペックが使用されることになる。そこで今後益々運用されるこのPRFスペックを今一度理解してその運用に取り組んでいただきたい。なおDCメールではPRFスペックを性能仕様書と訳してきたが、今後は成果仕様書として訳語を統一する。(良い訳語があれば切り替える予定。) しかしユーザは訳語に惑わされずPRFスペックの本質を見極め、理解されることを熱望する。( DCメール 2011年11月1日 No.304)
ー日本はNCS登録制度の構築が急務ー
オーストラリア防衛装備相はこの10月11日、自国の防衛産業界を世界最大の軍用機メーカのひとつであるノースロップ・グラマン社のワールド・サプライ・チェーンに参入させる枠組みを協議し、近く支援するチームを立ち上げる予定である。この支援チームは参入する防衛装備品メーカを選別し、認定する役割をもつものとされている。一方わが国はようやく武器輸出三原則の緩和に踏み切る構えを見せているが、何よりも先頃加盟したNCSへの自国装備品の登録制度構築を急がなければならない。